「中国イノベーション創薬の日本展開に関する交流会」開会挨拶

日本中国ビジネス責任者学習研究会

医薬・ヘルスケア分野特別テーマ:

「中国イノベーション創薬の日本展開に関する交流・研究会」

開会挨拶

中国医薬企業管理協会 副会長 牛正乾


2026年5月19日

ご来賓の皆様、専門家の皆様、企業家の皆様、
そして日本と中国の医薬・ヘルスケア分野の関係者の皆様:

皆様、おはようございます。

本日、中国医薬企業管理協会を代表し、本中日医薬ヘルスケア産業に関する特別交流・学習会に参加できますことを、大変光栄に存じます。

まず初めに、本日ご出席いただきました日本側のご来賓の皆様に、心より歓迎と敬意を表します。特に、厚生労働省、日本製薬団体連合会、日本製薬工業協会、日本CRO協会、国立がん研究センター、在中国日本大使館・関係機関、ならびに日本産業界の皆様が、長年にわたり中日医薬協力のために尽力されてきたことに、深く感謝申し上げます。

本日、私たちは「中国イノベーション創薬の日本展開」について議論しておりますが、より大きな視点から見れば、実際に議論しているのは、

急速に変化する世界の中で、中国、日本を含むアジアが、いかに次世代の医薬イノベーション・エコシステムを共に定義していくか、というテーマであると考えております。

現在、健康長寿という使命を担う世界の医療・ヘルスケアシステムは、かつてない挑戦に直面しています。少子高齢化の進展に伴い、がんや慢性疾患の負担は増大し続けています。また、精密医療、細胞治療、遺伝子治療、AIを活用した創薬研究などの新技術が、世界の医薬産業を大きく変革しています。

こうしたグローバルな変革の中で、中国の医薬イノベーションも大きな転換期を迎えています。過去10年間、中国の医薬産業は体系的な高度化を経験してきました。資本主導から研究開発主導へ、ジェネリック追随から創薬イノベーションへ、国内市場中心からグローバル開発志向へと進化してきたのです。

現在、ますます多くの中国のイノベーション創薬企業が、ADC、二重特異性抗体、細胞治療、代謝性疾患、がん免疫療法などの最先端分野で、グローバルなイノベーション競争に参加し、新たな産業価値を創出しています。そして「中国での研究開発」から「グローバルな価値創造」へと歩みを進めています。

しかし私たちは常に、次のように考えています。

イノベーション創薬のグローバル化とは、単に製品を海外市場へ販売することではありません。真のグローバル化とは、イノベーションを世界のシステムに融合させ、その価値を世界中の患者に届けることです。

そして日本は、間違いなく世界でも最も成熟し、最も尊敬される医薬イノベーション国家の一つです。日本は世界トップレベルの臨床研究体制、厳格かつ効率的な規制基準、深い産業基盤、そして患者価値を中心とする革新理念を有しています。

これらの経験は、日本の医薬産業の発展を支え、日本人の平均寿命を世界トップレベルへと導き、今後も世界の医薬イノベーション・エコシステムに大きな影響を与え続けることでしょう。

したがって、中国のイノベーション創薬にとって、日本は単なる「輸出市場」ではありません。むしろ、長期的に共にイノベーションを推進し、共に学び、共に成長していく重要な戦略的パートナーなのです。

この機会をお借りして、中国医薬産業界を代表し、三つの期待を申し上げたいと思います。

第一に、中日双方が規制・政策面でのさらなる深い交流を進め、医薬イノベーションに関する標準や制度の相互接続を推進することを期待します。

第二に、中日の研究機関、臨床センター、企業間で、共同研究開発、共同臨床試験、共同トランスレーショナル研究をさらに推進し、オリジナルイノベーション能力を共に高めていくことを期待します。

第三に、今後より多くの中国発イノベーション成果が、日本の産業エコシステムと深く融合し、共同開発、ライセンス提携、現地化運営などを通じて、日本、アジア、そして世界の患者に貢献していくことを期待します。

私たちは、未来の医薬イノベーションは、互いに競い合うゼロサム関係であるべきではなく、相互に力を与え合い、共に成長し、世界中の患者の健康価値のために協力する「価値共同体」であるべきだと信じています。

そして中日医薬協力は、この歴史的プロセスにおける重要なモデルケースとなる可能性を十分に持っていると考えています。

最後に、本交流・学習会のご成功を心より祈念するとともに、本日の交流が、今後さらなる協力の新たな出発点となることを期待しております。

それでは続きまして、中国医薬企業管理協会 薬品研究開発・登録専門委員会 主任委員の程増江博士より、「中国イノベーション創薬」に関する特別講演をお願いいたします。

ご清聴ありがとうございました。

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